結婚して5日目で女性用風俗を利用することになった話

誕生日の2日前、まだまだ暑さの残る8月の中旬。

 

私は仕事終わりにひたすら目的もなく十条の商店街を行き来していた。 

 

昨晩事前にネットでたくさん調べた。夜眠れなくて、ネット検索して考えてネット検索してのループ。

『女性用風俗 東京』

前々から女性の性感マッサージには興味はあったけど、まさか自分が、26才の自分が、実際に利用するなんて思ってもみなかった。夫婦の問題で悩みに悩んで半ば報復的な要素も加わって利用してみようと決めた。その悩みについて、女性用風俗を利用するに至った経緯はまた改めて振り返るつもり。

 

それから、誕生日が2日後ってことで自分への誕生日プレゼントとして思い切ってみることにした。

 

本当は、店舗型が安心でよかったけど、店舗型は見つからず、出張型がメインのようだ。

とりあえず値段はさほどどこも変わらない。90分のコースで15000円にホテル代が相場。2万円あればサービスをうけることができる。

個人でやってるお店や、趣味程度で営業していて無料のお店などもあるみたいだけど、冴えない男が私欲を満たすためにやってるかもしれないそれはパス。

おじさんに触られるのは嫌だ。

気持ち悪い人に触られて感じるのも気持ちが悪い。

そんな嫌悪感を抱くなら利用することないのに…とは思いつつ、自分の気持ちを抑えられなかった。

女性としての幸せをまだまだ知りたいし、女性としての幸せにもう触れられないのかもしれないと思うとそんな嫌悪感よりも、まだまだ女としていたい気持ちが優った。

 

とりあえず、ある程度ホームページがしっかりしていて、たくさんの男性が在籍してそうなお店を三店舗ほどピックアップした。

利用するか利用しまいか。

ぐるぐる同じ道を歩きながらひたすらに考えてた。心の中では利用するってもう決めてたけど、なかなか一歩が踏み出せない。

とりあえず、化粧直しをして、少しは自信が持てたら電話しよう。

相手の男性に不快感を与えたら嫌だから身綺麗にしておかないと。

入念に化粧を施してカフェでコーヒーを飲んで一息ついて。

あとはもう電話するだけ。

半ば自暴自棄になりながら迷ってる気持ちを振り切ってピックアップしていた店舗の1つに電話をかけてみた。

 

『はい、〇〇です』

五十代くらいのおじさんの声。

なんだか安心感のある声かもしれない。

 

『あの、えっと、今から利用したいのですが二十代半ばくらいで、かっこいい人がいいんですけど

 

『はいわかりましたー。』

それから在籍の中で今から向かえる人を探して連絡してくれた。

 

1時間後には来れるとのことでその方にお願いすることにした。

 

えっと、かっこいいですか?』

『えかっこいいですよ?』

 

不安から念押しで聞いてしまった。

お店の人は少し間があったけどかっこいい人だと言った。写真を見て指名できることは知っていたけど正直誰がどうとかわからなかったのでお店の人にお任せした。はっきり言ってそこまでかっこいい人が来るだろうなんて期待もしていなかったし、一度きりの遊びだし、つまらなければ、つまらなかったでそれはそれで経験だ。

 

それからすぐにホテル街鶯谷に移動した。

とりあえずコンビニで3万円引き落とし財布に入れた。

 

電車に乗り込む前に指名したセラピストの方からメッセージが届いた。

 

 

『初めまして!

〇〇といいますヾ(╹◡╹)"

 

今回、素敵なご縁がありまして

〇〇さんの施術を担当させていただくことになりました

 

〇〇さんに選んでよかったと思っていただける施術を目指します!

ご要望やご意見ございましたら

ぜひぜひ教えてください(∀`*)

 

また、どんな小さなお悩み事やご相談、友達にあまり言えない性の悩み等ございましたら言える範囲でいいので話していただけたら幸いです😊

 

 

イメージと違った。

なんだかすごく柔らかい雰囲気。女性用風俗で働いてる人ワイルドなザ男って感じの雰囲気の人なのかなって勝手に思ってたけど。ホームページの厳つい男のイメージ画像はなんだったんだ。サービス紹介の写真の人も冴えないおじさんだし。とにかく想像してたのと違くて今時の感じがした。

適度に絵文字なども入りすごく安心感が。

優しい方なのかな。話しやすいかもしれない。さっきまで、全く期待してなかったのに、なんだか少し楽しみになってきた。

 

 

鶯谷北口。

ここが待ち合わせ場所。

鶯谷はなんだか居心地が悪い。

北口で待ってるとジロジロと視線を感じる。

 

『今からですか?』

蛭子さんに似たおっさんが話しかけて来た。

無視して睨み返し、携帯をいじるフリをした。心の中でまさか私が男の子にお金を払ってサービスを受けようとしてるだなんて想像もしてないだろうなと思った。私が買われるんじゃなくて、私が買うんだ。なかなかこんなシチュエーション、一般的には想像できないでしょ?なんだか不安ではあるけど少しだけわくわくもした。いや、でも圧倒的に不安が強い。

 

この人かな?あの人かな?待ち合わせ場所に立っている人を1人づつ確認した。

とにかくいろんな想像が働くけどみんな男が敵に思えた。冴えない男しか周りにいない。

 

はぁ。現実はそんなもんだ。

 

たかが2時間くらい。つまらなかったって納得して帰ろう。ここまで来たら引き返せない。とにかくセックスなんてつまらないものだって納得して帰りたかった。(セックスのお店ではないけれど)

 

待ち合わせ時間の五分前になった。

あ、携帯に電話がきた。知らない番号、いやお願いしたセラピストさんだ。

 

電話に出たとき、目の前の道から素敵な、とっても普通で素敵な男の子が歩いてきた。どこにでもいそうな普通の男の子。でも顔は整ってて、少し知的な雰囲気もある。少し大きめな伊達眼鏡をかけていて紺のシャツにゆるっとしたパンツ姿。顔もスタイルもいい。清潔感もばっちり。今思い返すと周りが冴えなさすぎて神々しくも感じたのかもしれない。とても鶯谷には似合わない存在に見えた。

 

目が合った瞬間、半年経過した今でもその瞬間は覚えてる。これってすごい事だけど、あの瞬間はきっといつまでも忘れないと思う。よく少女漫画に出てくる目が合って、運命の人に出会ってしまった錯覚を得たようなあの感覚。

正直その瞬間は3秒くらい時が止まった気がしたけどすぐに話しかけてくれて一緒に横並びで歩いた。

話しかけてくれる。仕事はー?とかたわいの無い話。でも顔を見て話せない。

年齢の話になってお相手の男の子も26才と聞いて親近感が湧いた。学年でいうと1つ下のよう。

 

コンビニに寄って飲み物を買った、私はお茶で相手の男の子はミルクティー

きっとここは女性が支払うものなんだろうと何となく思い一緒に支払った。

 

それからホテルはお任せで選んでもらった。

 

彼が選んだホテルはザ昭和感のあるホテル。今考えるとなんであそこ選んだのよーって思うけど…

ベッドではなく布団。

温泉宿のような座椅子に座って少しお話し。

徐に伊達眼鏡を外して柔らかい口調で話してくれた。

 

『普通に可愛いのに、出会いとかたくさんありそうなのに。』

まだまだ緊張して顔を見て話せない、自分のことを完全にオープンに話す気もそこまでなくて適当に出会いが全くないと答えておいた。緊張と店を利用してることの羞恥心と後ろめたさと。とにかく挙動不審とまでは言わないけどしっかりは話ができなかったし、心はまだ開けなかった。

 

『かわいいなんてありがとうございます、でも誰にでも可愛いって言ってるんですよね笑』

 

そう言うと彼は

 

『かわいいと思った人にしかかわいいとは言わないー。かわいらしいとか少しぼやかしていうよ』

 

そう言ってくれた。正直それが嘘であれ本当であれやっぱり嬉しい。化粧しっかりした甲斐があった。女って単純だけどいや女に限らず人って単純だけどやっぱり褒められると嬉しいものだ。ましては実生活でかわいいかっこいいなんて言われる機会はそう多くないからやっぱり嬉しい。

 

それから一緒にシャワーを浴びて体を洗ってもらった。体を洗ってもらう経験もないし、正直すごく緊張したけど、話を盛り上げてくれて普通の男友達と話してるような気分で安らげた。ちょっともうそろそろ落ち着きなさいよって私が言っちゃうくらいに若々しい話を聞いて、やんちゃなんだなーって笑った。きっと彼の中の気遣いでお客さんによって話す内容は変えてるのだろう。かなり打ち解けられた気がした。緊張もほぐれてきた。

 

それからベッドへ。

 

確かホームページにはオイルマッサージがあってその後パウダーマッサージの流れでと書いてあった。

 

明るいと恥ずかしいのでうんと暗くしてもらっていよいよ詐術がスタート。

 

『マッサージとかってあるの?』

『ん、俺はないものだと思ってる!』

 

 

えーないの?まぁいいか彼に委ねよう。彼の施術はいきなり性感に入るものらしい。

 

布団に入ると裸の彼が後ろから抱きしめてくれた。

正直これだけでも満足できるくらいドキドキした。多分ここが一番感情が高鳴った瞬間かも。人は直接的なものより間接的なもの、前戯、チラリズムに、一番気持ちの高鳴りを感じる気がする。それから軽いキスと可愛いの褒め言葉。

 

女性の幸せの1つを感じれた瞬間なのかもしれない。

 

性感マッサージではひたすらにせめられて新しい自分を発見した。正直感動した。初めて性的なことをしたと思ったくらい。今まで自分は何をしていたんだろうと思った。

施術が終わった後、完全にお相手の男の子に心を開いていた。もともとプライベートなことを話す気なんてなかったのに、自分はこうでああでね聞いて聞いてって。

女性は性的な快感を与えてくれた相手に特別な感情を抱くってまさにこの事だと思う。帰りの電車ですぐにその子にありがとうのメッセージを送ってその後何時間も今日あった出来事を思い返して酔いしれて頭の中がぼーっとしてた。夕日を見ながら幸せな気持ちになってぼーっとして思い返して…。この体験を1人で抱え込めない!そう思って友達に今日のことを、初めてこんな感覚になったことをラインをした。

電車に乗っても世の中の女性がこんな素晴らしいものを利用しないなんて人生損してるって思って全ての女性が通うべきって本気でその時は思った。とにかく自分だけに留めるのはもったえないくらいのふわふわしたこの感情。

その後の仕事もいつもよりパフォーマンスがぐっと上がり、気持ちも晴れやかで、何より自分がすごく朗らかで柔らかくなれた。それまでのイライラもなくなって周りの人にも優しくなれて。利用するまでは悩みに悩んで自暴自棄になったけど、

 

結果的に利用して本当に良かった。今までの悩みからすっと抜けられた気がして本当に助けられた。

 

是非性のお悩みを抱えてるみなさんも迷わず躊躇せずにご利用ください!!と言いたいところだし、そう言えたら簡単だけど、今現在はそうとも思ってない。

これから性感マッサージレポと共に受けた後の感情の変化、悩みなどを綴っていきたいと思います。

女の性は男の性とはちがう。だからこそ男用の風俗のようにシンプルではない。性の問題には答えがないし、学校でも教えてくれないし、後回しにされつつある、だからこそ、しっかりと考えていこうとブログを始める決心をしました。